アクアポニックスはもちろんのこと、
水耕栽培や慣行栽培でも重要になってくる、pHについてのお話です。
pH(ペーハー)、水素イオン指数とは
酸性、中性、アルカリ性を示す数値のことです。
1〜14までの数値で測定され、
pH7が中性、数値が低いほどより酸性に、数値が高いほどよりアルカリ性になります。
適正pHが、
魚類が6〜8の弱酸性〜弱アルカリ性、
植物は5〜7の弱酸性〜中性、となります。
バクテリアなどの微生物は7〜9の中性〜弱アルカリ性が一番活動的になります。
三者三様の適正pHが重要
pHによって栄養素の吸収効率が変わるため、
植物だけを育てようとするならば、pH5くらいに設定すると植物の育成が促進されますが、
微生物は弱アルカリを好むので、植物に寄せたpH設定だと微生物の活性が落ちるため、
アンモニアなどの分解スピードが遅くなります。
反対にアンモニア分解を重視したpH設定にするとpH9付近になるので、
野菜の栄養吸収効率が落ち、野菜の発育スピードが悪くなります。
魚は魚種にもよりますが、基本的に6.8前後のほぼ中性の弱酸性が理想とされています。
アクアポニックスの循環を円滑に行うためには、
pH6.5〜7.5の範囲内に収まるように管理することが重要です。