アクアポニックス魚の選び方
世界中で様々な種類の魚が生息、飼育されていますが、その中でアクアポニックスに向いている種類がいます。飼育環境によっては失敗してしまうことなどがありますので、特におすすめの魚を紹介します。
・アクアポニックスで育てる魚が決まっていない方におすすめの記事になります。
■アクアポニックスで魚を選ぶポイント
・魚の飼育目的
・食用魚としての飼育
・観賞魚としての飼育
・野菜の為だけの飼育
どの目的でどの魚を選ぶかで設備の構成が大きく変わってきます。
鑑賞用であれば透明なガラス水槽が好まれると思いますが、大きな商業規模だとそれは相性があまりよくありません。景観を損ねるコケや藻の対策が常に必要になるなど。
・水温の適応範囲
魚の種類によって適温は異なってきます。
例えば、アクアポニックスではポピュラーなティラピアは暖かい水温を好み、適温は 25℃~30℃となり、冬などの寒い季節にはヒーターなどの加温設備が必要になってきます。
また、マスなどの渓流魚やチョウザメは逆に低温を好み適温は 15℃ 前後となり、真夏などでは水温が高くならないようにクーラーなどの冷却設備が必要になります。
金魚や錦鯉などの日淡(日本淡水魚)は幅広い水温に適応できます。
水質変化にも強いため初心者にはこちらがおすすめです
・成長速度、成魚のサイズ
成長速度の早い魚は、収穫サイズまで早く達し、その結果収益性も高くなります。(餌をよく食べるので、野菜も早く育つ)
温かい水温を好むティラピアは成長が早いですが、越冬に工夫が必要ですが、鯉は十分なサイズになるまで時間はかかりますが、越冬は難しくありません。
また大きく育つ種類を選ぶとそれに合わせたサイズの水槽が必要になります
チョウザメの小さい種類でも 1m 以上、 ティラピア最大60cm、錦鯉最大1m
・水質
マスなどは水質に若干うるさい部分がありますが、ティラピアや鯉などは水質にそこまで敏感ではありません。初心者であればできるだけ丈夫で水質の変化に強い種類をお勧めします。
水質についてはこちらをご覧ください
・繁殖
魚を出荷する場合は自家繁殖ができないと稚魚を定期的に購入しないといけないため、繁殖が容易な種類(ティラピアなど)を飼育するを魚が不足する心配も少ないです。
・食性
草食性、雑食性、肉食性の3つの食性があります。雑食性であれば幅広い餌に対応できるため、飼育しやすくなります。肉食性であれば動物性のエサが必要になってくるので、餌の確保は容易ではありません。
・アクアリウムとの融合
通常の室内アクアリウムで飼育する熱帯魚もアクアポニックスで育てられます。
グッピーは特に育てやすく、繁殖もしやすい品種になります。
ポイントをふまえてアクアポニックスで飼育する魚種を考えて頂ければと思います。
いざ、運用が始まってしまうと簡単には魚の入れ替えや設備の変更はできないので、自分の環境に合ったものを選びましょう。
あなたもアクアポニックスをはじめてみませんか?